医院名:浅香耳鼻咽喉科クリニック 
住所:〒158-0093 東京都世田谷区上野毛1-19-1
メゾン上野毛1階
電話番号:03-3703-8733

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

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当院では慢性副鼻腔炎・蓄膿症の日帰り手術を行っております。お気軽にご相談ください。

副鼻腔炎について

副鼻腔は鼻の周りに存在する粘膜で覆われた左右8つの空洞です。副鼻腔は鼻腔とつながっていて、鼻から入った空気を加温、加湿、除菌する機能を持っています。
副鼻腔炎は、かぜなどのウイルスや細菌、真菌(カビ)などの病原体に副鼻腔の粘膜が感染して炎症を起こしている状態です。副鼻腔に直接病原体が感染する場合もありますが、鼻腔粘膜の炎症が副鼻腔に広がって発症するケースもあります。
副鼻腔の粘膜が腫れてしまうと分泌物の排出ができなくなって、不快感や悪臭、痛みなどの症状を起こします。急性副鼻腔炎の場合は、適切な治療を受ければほとんどが1~2週間で治ります。放置したり、途中で治療をやめてしまうと炎症を繰り返して慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を発症してしまいます。

副鼻腔炎の原因

副鼻腔炎の原因ほとんどの場合、かぜなどの細菌やウイルス感染によって起こります。疲れがたまっているなどで免疫力が低下している場合には、真菌(カビ)感染によって発症することもあります。他に、アレルギー性鼻炎、虫歯などが原因になっている場合もあります。
急性副鼻腔炎が慢性化して3ヶ月以上症状が続くと慢性副鼻腔炎(蓄膿症)と診断されます。

慢性副鼻腔炎の症状

  • 顔が重い・不快感がある(額・鼻・頬にかけての内側)
  • 鼻水が緑っぽい
  • 鼻の中に悪臭がある
  • 匂いがわかりにくい
  • 鼻水が内側を落ちて喉に流れる(後鼻漏)
  • 頭や目の奥が痛い
  • 鼻にポリープ(鼻茸)がある

鼻茸(鼻ポリープ)とは

鼻茸とは鼻にできる良性のできもので、慢性副鼻腔炎で生じやすい症状です。鼻詰まりを悪化させ、副鼻腔炎を治りにくくするため、適切な治療が重要です。通常の副鼻腔炎治療を行いますが、サイズや位置など状態によっては切除が必要になる場合もあります。

鼻茸(鼻ポリープ)とは

子どもの副鼻腔炎

副鼻腔炎は酸素不足や口呼吸などにつながりやすく、子どもの場合、成長や学習、運動に悪影響をおよぼしたり、かぜなどの感染症にかかりやすくなる可能性があります。また、滲出性中耳炎など耳の疾患を併発している場合には慢性化しやすい傾向があります。子どもの場合、副鼻腔炎は10歳以降に治っていくことが多いのですが、成長に重要な時期ですし、良い生活習慣を身に付けるためにも子どもの副鼻腔炎の治療はとても重要です。
治療は薬物療法が中心になります。保存療法で改善が見られない、ポリープがある、中耳炎などの合併症が起きている、症状が重い場合には手術を検討します。内視鏡による最小限の手術ですが、骨の成長に悪影響が出ないよう通常は10歳を超えてから行い、治癒までの数年は慎重に経過を観察します。

特殊な副鼻腔炎

副鼻腔真菌症

副鼻腔は高温多湿でカビ(真菌)が好む環境にあります。副鼻腔真菌症は副鼻腔内でカビが増殖しチーズ状の真菌塊がたまってしまう病気です。片側性で特に目の下の上顎洞に生じることが多いです。症状は膿性の鼻みず、後鼻漏、頬の痛みなどですが無症状の事もあります。根本的治療は手術で真菌塊を除去することですが年齢によっては経過をみる事もあります。

歯性上顎洞炎

奥歯の虫歯や歯の根の炎症が副鼻腔に広がって起こる副鼻腔炎です。最近はインプラント治療に伴ったケースもみられます。副鼻腔炎全体の約10%程度に存在し、片側性で膿性の鼻みずや後鼻漏、頬の痛みなどの症状が起こります。副鼻腔炎の治療に加え原因歯の治療も必要になります。

副鼻腔嚢胞

副鼻腔に「嚢胞」と呼ばれる、内部に粘性の液体がたまった「ふくろ」ができる病気です。「ふくろ」が大きくなると骨壁を圧迫して骨が薄くなり頬の痛みや顔面の変形などが起こります。以前に歯茎を切開して手術を受けたことがある患者さんに多く認められます。治療は内視鏡下鼻副鼻腔手術で「ふくろ」を開放し、内部にたまった液体を取り除きます。

慢性副鼻腔炎の検査

内視鏡検査

慢性副鼻腔炎の検査副鼻腔は、外側から肉眼で観察することはできませんが、専用の内視鏡で詳細に観察することができます。先端にカメラがついた極細のファイバースコープなので、鼻腔が狭くても安全に観察できます。鼻腔や副鼻腔の形態や粘膜の状態、ポリープの有無、鼻水など分泌物の状態をこれで観察できます。
当院では、必要な検査についてわかりやすくお伝えし、検査後も結果をしっかりご説明して一緒に最適な治療方針を相談していきます。わからないこと、ご不安がありましたら、なんでも遠慮なくご質問ください。

CT検査

診断の確定や病態の重症度、解剖学的形態異常などを評価する場合はCT検査が必要です。慢性副鼻腔炎では副鼻腔に病的な灰色の軟部濃度陰影を認めます。
当院では被爆が少なく、細かいスライスで詳細な診断が可能な3次元CTを備えています。初診日の検査が可能です。

 

副鼻腔炎の治療

保存療法

保存療法抗生剤を処方して、中耳炎を併発している場合には点耳薬を用いた治療も行います。鼻吸引や鼻洗浄の処置とネブライザー療法を続けることで副鼻腔内をきれいに保ち、できるだけ早く治るようにします。ネブライザーは超音波を利用して薬剤をとても細かい霧状にして、複雑な構造をした副鼻腔のすみずみまで薬剤を届けます。炎症を効果的に和らげることができます。

手術について

保存療法では十分な効果が得られない場合には、手術を検討します。内視鏡による負担の少ない手術が可能で、出血や術後の痛み、顔の腫れを抑えることができ、切開範囲も最小限にできます。
手術は分院の九品仏浅香耳鼻咽喉科で実施します。

副鼻腔炎の内視鏡手術について

保存療法で充分な効果が得られない、または再発を繰り返す場合にESS(内視鏡下副鼻腔手術)が検討されます。内視鏡による負担の少ない手術が可能です。状態に合わせて他の術式を用いる場合もあります。

ESS(内視鏡下副鼻腔手術)

九品仏浅香耳鼻咽喉科の手術室粘膜をできるだけ保存しながら治す手法であり、従来の歯肉切開による手術と比べ、患部を肉眼で見るのではなく内視鏡のモニターで確認しながら手術行いますので、身体や鼻の機能への影響を最小限に抑えます。さらに、緻密な手術を可能にするマイクロ・デブリッダーの登場によって、より安全性の高い手術が可能になっています。痛みや出血、しびれなどのリスクを抑え、生理機能の低下を最小限にして、術後に嚢胞が起こる確率を下げるなど、合併症の可能性が大幅に減少しています。
当院では大学病院レベルの機器を導入し、これまでに東京慈恵会医科大学を拠点に21年間耳鼻科分野の手術の研鑽を積んできた医師が丁寧に手術を行っています。従来の方法では2週間程度の入院が必要でしたが、当院では日帰り手術が可能です。

ESS(内視鏡下副鼻腔手術)の術後について

再発リスクを抑えるためには、術後も経過観察と適切な治療が必要です。当院では、術後1ヶ月間は毎週、2ヶ月目は月2回、3ヶ月以降は月1回の頻度で通院いただいています。経過観察は最低でも1年必要です。
診察では、慎重に状態を観察しながら、かさぶた(痂皮)の除去、鼻吸引などの処置を行い、必要があれば薬を処方します。ポリープが再発した場合は外来で摘出します。

内視鏡下鼻内整復術

鼻の穴の左右を隔てる鼻中隔の弯曲、棚状の中甲介内部の空洞、下甲介骨の構造などの問題があって副鼻腔炎を悪化させている場合や、再発させやすい場合に行う手術です。鼻中隔矯正術、粘膜下下甲介骨切除術などから必要な手法を用います。鼻の形が変わってしまったり、顔に傷ができることはなく、出血も抑えられるため、日帰り手術で受けられます。

手術の流れ

おおまかな手術の流れについてご紹介いたします。

ご来院

まずは診察を行いますので、ご来院ください。インターネット予約も可能です。30日先まで予約可能です。

診察・ご病気の評価

問診や症状の確認を行います。手術の適応と安全に手術ができるかどうかしっかり検査します。
CTやファイバー、採血結果で治療計画をたてます。

手術

日帰り手術予約した手術日にご来院いただきます。当院の手術は全て入院不要の日帰り手術です。
分院の九品仏浅香耳鼻咽喉科にて手術を行います。

再診

手術後にご来院していただき、術後の経過を確認します。

手術費用について

術名 保険点数 3割負担
内視鏡下鼻・副鼻腔手術I型(片側) 3,600点 10,800円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術II型(片側) 12,000点 36,000円
内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(片側) 24,910点 74,730円

上記費用とは別に診察料、薬剤料、処方料などが加算されます。